※今日の記事は犬ヲタ度100%で若干気持ち悪いです。
※犬飼ってない人にはほとんど役に立ちません。
※筆者はオーガニックとかベジタリアン、ヴィーガンとか全く興味が無いファストフード大好き系の人です。
※アンチワクチンとかそういう左方向の人でもありません。
最近バークレーボウル行ってないのどうしたの?と聞かれることがたまにありますが、バークレーボウルには犬のご飯用のお肉を買いに行っていました。ところが年明けからバークレーボウルの肉だけではなく全体的に品質が低下していて、最近は行かなくなってしまいました。
犬を飼って10年以上になります。
きっかけは忘れてしまいましたが2年目を過ぎた頃から犬のご飯をなんとなく手作りに切り替えました。特に何か疾患があったり健康のためだったりということは全く無く、本当になんとなくでした。
幸運なことに、わたしたちが毎日通っていた東京都心の大きな公園には犬を飼うことのセミプロ、ベテラン、究極の犬ヲタが勢揃いしていて日々の井戸端会議の中に様々な愛犬健康情報が飛び交っておりました。その究極の犬ヲタのなかでも超犬ヲタのおばさまに手作りごはんに切り替えた話をすると
「手羽先いいわよ」「冷凍したままの手羽先あげなさいよいいわよ」
えええ何を言っているの?鶏の骨は喉に刺さるから危ないのでは??
「だから生のままカチカチに冷凍した状態であげるのよ」
これが私(うちの犬)と生食の出会いです。当時は生食という言葉も知りませんでした。
その日からお腹を壊している時以外は毎日必ず手羽先を食べさせています。高いものでもなんでもないそこらへんのスーパー(正確に言うとここ)のもの。
手羽先が大丈夫なら、ひき肉生であげればいいや、とご飯のお肉は生の鶏ひき肉を。
(話がそれますが、この超犬ヲタおばさまは本当にすごい。彼女だけではありませんが何頭も犬を飼育している人の経験談というのは本当に強い。
自分の犬が若い時に老犬の健康管理の話を聞いておいて本当に良かったと思っています。10年近く前に井戸端会議で聞いた様々な話が今これほど役に立つとは思ってもみませんでした。なのでもしも今この記事をたまたま目にした若い犬の飼い主さんは、お友達やお散歩でよく会う老犬飼い主さんにその健康管理を聞いておくことを強く推奨します。)
サンフランシスコに引っ越してきて一番困ったのは手羽先の調達でした。
アメリカですからお肉は安くていくらでも手に入るのですが、問題はその品質。
オーガニックやらフリーレンジやら抗生物質使用云々は本当にどうでもよくて(よくないけど)一番の問題は鮮度でした。解凍時のドリップ出まくり、なんとなく臭う、みたいなお肉が多い。それを生であげるのはちょっと…。そもそもサルモネラのリスクを抱えつつ生であげてんのに何言ってんだお前という感じはしますが、日本との品質の差に愕然とする日々。
そもそも食習慣が違うのでレバーを探すことすら四苦八苦。
探しに探して妥協できたのがバークレーボウルだったのです。ところがその最後の砦もなんかイマイチになり完全に肉難民。犬も食後の楽しみがなくなり超不満。
今まで生肉あげてるから栄養価とか全く考えずに手作りごはんを食べさせていたのに急に栄養のことが気になり(年寄りだから)病院にかかることも増え、
昨日ようやくググりました。生食を、英語で。
おせーよ。
>「BARF」という言葉を聞いたことがある人は多いと思う。1993年にオーストラリアのビリンガースト獣医師が著書「Give Your Dog a Bone」で発表した犬の生肉食給餌法は、その後カナダ人のデビー・トリップにより「Bones And Raw Food(BARF:骨と生食)」と名付けられ世に知れ渡った。
http://www.dogactually.net/blog/2009/06/pro-barf1-6a12.html
へー。BARFっていうのか。
そこで ”BARF San Francisco meat” でググって出てきた画像がこれ。
これは!誰がどう見ても新鮮ないい鶏肉!
てかよく考えたらここはサンフランシスコ。こんな健康志向ベジタリアンヴィーガンオーガニックサスティナブル大好き都市で犬の生食ないわけない…アホなのか私。
SFRAW (San Francisco Raw Feeders)
250 Napoleon St
Unit G
San Francisco, CA 94124
(415) 225-0589
http://sfraw.com/
骨ごとミンチにされた様々な種類の肉がアイスクリームの容器状のものに入れられ販売されているだけではなく、アメリカではほぼ見かけないような捨てられてしまう部位、でも犬にはとても良い部位、私がお夕飯用に飼って帰ろうかと思うような普通の肉(商品はすべてヒューマングレード)ここで加工されたおやつ、などなどどれを見ても文句のつけようがないものばかり。
オーナーが店頭に立っていてすべて説明して冷蔵庫冷凍庫を案内してくれます。
火・木曜日が肉の仕入れ日で、水・金曜に加工したての商品が並ぶ模様。
鶏まるごとミンチと、鮭まるごとミンチ、鶏の背中の骨、ラムの背中の骨、おやつ2種を買って帰宅。
お店には犬も入れます。生まれて初めて「おにくやさん」に入れただけではなく、おやつをいっぱい試食させてもらって大満足。
うっとり。
——————–
話は前後しますが、私は前述のとおり健康のために犬に生肉を食べさせはじめたのではないため、ドッグフードが悪だとは全く思っていません。
東京のアンチドッグフードの獣医さん(但し腕は本当に素晴らしい天才)が「カップヌードルやカロリーメイトだけでお子さんは育ちますか!?あなたが今犬に食べさせているのはそういうものなのですよ!」と他の患者さんに待合室まで聞こえるよう大声でお説教しているのを聞いて
「でもカップヌードルとかカロリーメイトってたまに食うとめちゃ旨いよね…」
と違う方向に納得したので、ファストフードに該当するような缶詰なんかも日本にいる時はあげていました。一番大切なことは人間と同じ「なんでも食べること」で、これができないと病気で療養食しか食べることができなくなった場合や、災害等で避難が必要な時に絶対に苦労します。
食べることと健康というのはいうまでもなく大いに関係がありますが、手間暇コストをかけて生食に傾倒していても病気になる子はなるし、スーパーの特売で買ってきた国産ドックフードを食べて長生きする子は長生きするのです。
犬の食事に正解はありません。
うちの犬が今まで大きな病気をしないのもせいぜいお腹壊す程度でしか病院のお世話にならなくて済んでいるのも食事のせいではなくただの運。強運。食事の内容は飼い主の自己満足に近いと私は考えています。
ですがその自己満足が先々「あの時にああしておけばよかった」という後悔を予防することになる「かも」しれないと思いながら犬の食事を今日も作っています。